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ひでひでた
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Zwanzig に妙な親近感を覚える日々
すっかり秋らしくなってきた今日この頃です。寒くなってくると何といっても鼻の調子がグッと悪くなるのがつらいところですが、まあなんとかこらえつつ生活しています。
 さて、統計物理をやってる人で Robert Zwanzig の名を知らない人はいないと思います。もちろん射影演算子法 (Projectoin Operator Method: POM) の人です。最近は某氏とやっている自主ゼミのテキスト
Nonequilibrium Statistical Mechanics (Physics Textbook)Nonequilibrium Statistical Mechanics (Physics Textbook)
(2006/12/25)
Gene F. Mazenko

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に POM の応用がさんざん登場する関係で Zwanzig や森肇の事は意識せざるを得なかったのですが、統計力学の基礎論だけでなく僕の専門であるタンパク質シミュレーションの業界でもここ数年で POM を使った slow mode のダイナミクスに関する研究が出ていたりして、やたらとこの手法に触れる機会が多いです。
 その Zwanzig 自身も実はタンパク質科学に片足突っ込んでいたことをおとといあたりになって初めて知りました。タンパク質の特徴をごくごく簡単にモデル化して、「ある滑らかなポテンシャルの周りに(空間的に)速く振動するような摂動が加わっている場合、粒子の拡散はどのような影響を受けるか」という問題を扱った論文を20年と少し前に提出しています。必要な数学自体は所謂 mean first passage time に関するものだけなのでとても簡単なのですが、結果的にはくりこみが自然と行われていたり、摂動が周期関数なのかランダムに変化するのかによって温度依存性のベキ指数が変わってしまうなど、物理的には結構楽しい内容を含んでいました。
 ここ2年ほどに限定される僕の貧しい経験では、統計力学ってのは結構抽象的な事を綿密に行って深い原理を探っていくもののように思えていたんですが、実際はそれだけじゃなくて、Zwanzig がやって見せてくれたように物理的に重要だと思われる部分をうまく抽出して議論するという面も当然のように存在するんですね。彼の論文を読んで久しぶりに「ああ、これって物理だ」と思いました。
 調べてみると Zwanzig は Kirkwood の弟子のようです。また色々と論文を探ってみると、どうやら名前をよく見かける Wolynes 氏と Zwanzig は遠からぬ関係の様子(実際、Wolynes の論文中では Bob Zwazig と書かれている)。そして僕がたまに相談を持ちかけている某T先生は Wolynes 研の OB だというのですから、どうにも世の中の狭さを痛感するというものです。脈々と継がれてきたその流れはすぐそこまで来ている。
 Zwanzig をどう発音すればいいのかは未だに分かりませんが、以前よりも確実に親近感を覚えています。
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