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ひでひでた
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一山越えた
van Kampenを読んでいてどうしても理解できず気持ち悪かったところがあったのですがようやく分かった気になりました。
 Master方程式をシステムサイズ(などのパラメータ)に対して系統的に展開するにはどうしたらよいか、というのが問題です。この方程式は遷移確率が決まれば微分方程式として決定されるのでパラメータを入れるとしたらそこしかありません。さて、この遷移確率というのはその名の通り単位時間当たりにある状態から別の状態に遷移する確率を与えるもので記号としてはW(X|X')のように書かれますが、これをW(X';r),r=X-X'と書き直すと一つ進歩することが出来ます。r依存性は固定されたX'について単にジャンプの相対的な実現確率を表現するに過ぎない一方で、X'依存性はシステムサイズの情報を含める余地があるからです。
 これは例えば一定容器内に入れられた化学反応系を考えると分かりやすいと思います。同じ化学種からなる反応系を一方では試験管内に入れ他方ではプールの中に入れて実験するとします。ただし濃度は各々等しくしておきます。このとき「両者は濃度が同じでマクロな性質には違いが無いのだから先ほどの遷移確率はr(ここでは粒子数の変化もしくは化学反応の進み具合)のみに依存する」と考えるのが自然です。これを表現するとW(X';r)=f(X'/Ω;r)となります。これが一番厳しいシステムサイズ依存性の含め方です。教科書ではさらに一般的な議論もしていますが大したことではありません。
 おそらくこの解釈で正しいと思うのですがどうなんだろう…。以上の議論をした後にシステムサイズに依存したある変数変換を行ってパラメータに関して展開し最低次を取ることによってlinear noise approximationが達成されるのですが、この単語を含む論文を検索してみるとどれもvan Kampenのこの本を参考文献に挙げているので他をあたることが出来ず若干困っています。一種類の本しか引用されないのはちょっと不安になりますね。権威的な何か。
 まあ何にせよ胸のつっかかりみたいなのが取れたのでざっと目を通したに過ぎなかった以降の議論に本腰入れて取り組めるようになりそうです。後はマクロな運動方程式がどのように導かれるか、ノイズをGaussianとしてよい理由(答えは方程式が特定の形をもったFokker-Planckになるから)、Langevin、Ito、Stratonovichとの関係を勉強してひとまず論文に移る段取りになります。統計理論は面白いね。
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ひでひでた
確率・確率過程・統計   0 0















 

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